2022年1月、一人目の子供となる長男が誕生しました。
前回の記事では陣痛から病院の陣痛室までの様子を書きました。
今回は出産からその後の様子をまとめます。
立会出産を経験して感じたことは【すべてのお母さん、ありがとう】です。
分娩室に呼ばれて
ガウンとフェイスガードを着けて分娩室に入ると、嫁がすでに疲れ切った顔で分娩台に寝ており、陣痛と闘っておりました。
つい2時間前の陣痛測定器の数値は10くらいだったが、今は50を超えており本陣痛の痛みのすごさを感じました。
嫁の横に立ったものの、声をかけたいのですが何を言えばいいのか分からない。
どう見ても頑張ってる人に頑張れというのも違うし、偉そうに教えられることもないし、もどかしさを感じてました。
僕にできたのは嫁の肩に手を置き、助産師さんの声に合わせていきむ度に「すごいぞ!頑張ってる!うまいうまい!」と前向きな言葉をかけるくらいでした。
感動のご対面
「次で出すよ!」の声の後、陣痛計が最大の数値を出し、赤ちゃんの頭が出てきました。
嫁が一息つこうとすると、「赤ちゃんが苦しくなるから休まないで!」と助産師さんの檄。
力を振り絞っていきむと、元気な泣き声が分娩室に響き渡りました。
「産まれたよー」という声をかき消すほどの大声で泣く赤ちゃんを見て、嫁と僕はほっとして力が抜け、泣き笑いしました。
産まれたら感動するんだろうなと思っていましたが、これまでの人生で感じたことがないような温かい感動だったのを覚えています。
嫁のもとに赤ちゃんを連れてきてもらい、3人で記念撮影。
嫁と赤ちゃんに心から「ありがとう」と伝えました。
この子のためなら死んでもいいと素直に思える存在が誕生した瞬間でした。
その後、先生が見せてくれた胎盤とも感動(?)の対面を果たし、分娩室を後にしました。
産後の様子
羊水と出血が合わせて1リットル以上の出産だったものの産後は比較的元気で、今朝まで赤ちゃんが入っていたお腹を眺めて「もうお腹にいないと思うと少し寂しいな」なんて言っていました。
産後すぐも、尿道に管を入れたりガーゼを抜いたりする必要があり、それが痛かったそうです。
この病院では生後24時間は保育器に入れる方針のため、嫁は一日を一人で過ごすことになります。
すぐに母子同室となる病院もあるようですが、休息の時間がとれるため、嫁は嬉しかったそうです。
僕は面会時間の制限もあるため、産後2時間ほどで帰りました。
帰りの車中で、今日の出来事はほんとに起きたことなんだろうかとフワフワ思いながら。
すべてのお母さんに「ありがとう」
立会出産をする前、僕は産科医の漫画「コウノドリ」を読んでました。
その中で印象的だった話があります。
立会出産のために休みを取りたい部下に向かって上司が「立会出産なんてしても、男にできることなんて何もないよ」と言います。
断られたと落ち込む部下に「ただ、立会出産はしなさい。そして自分の無力さを嚙み締めなさい。」と続けます。その無力さが家族への優しさにつながると説くシーンです。
実際に立会出産をしてみて、本当にその通りだと思います。
嫁からは「いてくれて安心できた」と言ってもらいましたが、僕にできたことなんて横にいるくらいで、オロオロとしないようにするのが精いっぱいでした。
ただ嫁と赤ちゃんの頑張りと自分の無力さを肌で感じることで、父としての実感・責任感が出たような気がします。
そして世の中のすべてのお母さんに心から「ありがとう」と思います。
以上、我が家の長男誕生のお話でした。
立会出産を考えている人に少しでも参考になればうれしいです。